かずの不定期便ブログ

備忘録代わりに書きます

X68000 EXPERTの映像を(普通の)液晶モニタに映したい

手持ちの液晶モニタに映したい

 前回の調査で本体は問題ない気がしたので、本体は正常だとみなして次の行動を決めます。(調査については次の手が思いつかない)

 PCで使用している手持ちの液晶モニタ EIZO EV2450 で何とか映し出すのが最良だと考えています。(場所的な問題で)[場所をあまり取らない8インチ液晶 LCD-8000Vもよさそう。でも入手が難しそう]

 そうすると思いつくのはX68が出している信号を液晶モニタで受け入れ可能な信号へ変換することです。一般的にはマイコンソフトさんが出されているFRAMEMEISTERやXPC4を使うようです。しかし僕の予算力ではいまいち踏ん切りがつかない。というわけで以下のとてもリーズナブルな商品に手を出してみることに。ただしWebを検索しても接続実績は見つけられませんでした。

 -- GBS8200 ビデオコンバーター -- お値段 なんと約2000円

これはアーケードの映像信号をVGAに変換するようです。

CGA/EGA:14.5kHz ~ 16.5kHz/23.5 ~ 25.5kHz/30.5 ~ 32.5 kHz

数字だけ見るとなんだかいけそうな気がします。でも、接続実績はないので(でも接続できませんでしたも無い)、(上下が切れるという記事がありました。)超安価なので期待せずに購入してみることにしました。

 一週間ほどで到着(意外と早かった)。物の写真はコレです。

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基板に印字された製品名が違う!が実装されているものは同じもののようです。HD 9800で検索すると、どうも同じもののようですね。

 

 X68 → RGB2列3列変換 → VGAケーブル→HD9800→VGAケーブル→モニタ

と接続し、電源は普段稼働していないUSB外付けHDDに付属のACアダプタ(12V)を基板のDCジャックに接続しました。

 #古い基板だと5V入力しかダメなようです。基板のシルク印刷5V-12Vを信じて12V入れてみました。

 残念!No Signal です。メニューボタンを押すとメニューが出ます。故障ではないようです。初期状態だと中国語なのでEnglishへ変更しました。

 さすがにこれだけで諦めきれません。アーケード基板の同期信号は複合同期信号のようです。GBS8200で検索すると、X1やゲーム機と接続している方がいました。X68000はないですが、心強い。このかたも複合同期信号を作ってなんとか表示させているようです。

 これらの情報からVSYNC,HSYNCをセパレートのまま扱うのは無理そう。

CSYNC(複合同期信号)の作成

複合同期信号はVSYNCとHSYNCからEORで作るのが一般的なようです。ショートさせる例もあるようです。前回、オシロでVSYNC,HSYNCを観測しましたが負論理でした。目的の波形はVSYNCの"L"区間はHSYNCの反転信号が、"H"区間はHSYNCがそのまま出てくるような形です。CSYNC = VSYNC ENOR HSYNC で作成できそうです。

 DSUB15ピンを刺して信号をどうにかしようは無理なので、DSUB端子からの信号供給はやめて、基板側にある8ピンの入力端子から信号を供給することに決めました。付属されているコード付きコネクタをそのまま利用してもよかったのですが、結線されていない端子があるので、空き端子の実験もやりたかったので、コネクタは自作することにしました。以下を購入。

  • XHコネクタハウジング(8極) (10個入) ¥400
  • ナイロンコネクター XH 5ピン 5個 ¥100(20円x5) これはハウジング、ポスト、コンタクトのセット品なのですが、コンタクトのみを買うより安上がりだったので。。。コンタクトのみを使います。
  • TC74HC7266AP(F)】4回路 ExNORゲート CMOS DIP14 ¥70
  • ミニD-SUBコネクター 15Pメス 1個  ¥80
  • UL1007AWG24電線(2m×10色入り) 1 袋 ¥580

合計:1230円(税抜き)。いずれもマルツオンラインで購入しました。

工作には購入物以外にブレッドボード、ブレッドボード配線用のJPワイヤーを使用しますが、手持ちを使いました。

後、XHコネクタのピンにリード線を繋ぐのに圧着工具があると簡単らしいですが、今後ほとんど出番もないし、お値段も高いのでラジオペンチで圧着させました。リード線の皮むきは電工ナイフをリードの被覆に刃を立てて、リード線をころころ回すことで被覆を剥きました。。。文房具の小型のカッターの刃ではいまいち被覆が切れなかったです。大きめのカッターナイフだったら剥けたかもしれないです。

 

 実験用完成品がこちらです!。工程を端折りますが、RGB15ピンにリード線をはんだ付けしたのは1,2,3、5、6,7,8、10、13,14ピンです。順にR,G,B,GND,GND,GND,GND,GND,HSYNC,VSYNCです。

ExNOR回路はブレッドボードの中央の切れ目をまたいで配置。1pinへVSYNC,2ピンへHSYNCを接続。3pinをCSYNCとして取り出し。他の入力ピンはGNDへ接続。

ここで一つ問題点がありました。74HC7266APのVCCはどこから取ればよいのか。。。GBS8200の電源は12Vです。5Vはどこからも出てなさそうです。なので

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今の段階ではGBS8200のUARTポートのVCC(3.3V)から拝借しました。しかし3.3Vを使うと、HSYNC,VSYNCのレベルはTTLなので、74HC7266APの電源電圧3.3Vを超えるレベルの入力になるのでICが破壊される可能性があります。前回オシロでレベルを見た限り4V程度ありました。とりあえず、現段階はこのままとし、いずれはGBS8200の電源を5Vにして、ここから74HC7266APのVCCも拝借することにするか、VSYNC,HSYNCを分圧して3.3V以上の電圧が入力されないように対策します。

オレンジのリード線がVSYNC。茶色がHSYNC。グレーが作成したCSYNCです。

 

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CH2がEXNORを通過した後の信号です。CH1はX68KのVSYNCです。予定通りの波形になってます。下の図はVSYNCの立ち上がり付近の拡大図です。

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VSYNCの立ち上がり付近でヒゲが発生しています。これはVSYNCの立ち上がりとHSYNCの立下りの時間差(HSYNCが少し遅い)の為に発生しています。これが悪さするかは、分からないのでまずは放置します。

GBS-8200基板のXHコネクタについて

8ピンのXHコネクタはボードのシルク印刷通り、R,G,B,S,HS,VS,GND,GNDの順で並んでいます。付属のコードはこのうちR(1),G(2),B(3),S(4),VS(6),GND(8)が結線されています。()内はピン番号。テスタで当たってみると4pinと5pinがボードで結線。7pinと8pinがボードで結線されているようです。僕はこれを調べる前に5ピンにも信号が入力できるようにコネクタを作成しちゃいましたが無意味でした。なので、付属のコードそのまま使えばよかったです。。。リードを短く作成したので取り回しはやりやすかったメリットはあります。

 

ついに我がモニタでX68の画面が出ました!

紆余曲折ありまして、以下の接続でX68のディスクをセットしてください。という久しぶりにメッセージを拝むことが出来ました。ヒゲは悪さをしていないようです。

以下が結線図です。DSUB3列のピン番号です。

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 ただ、見て分かるようにちょっとフォーカスが甘いというかボケてます。GBS-8200の出力解像度を800x600→1024x768に変更しても変わらずでした。これからRaSCSIなどで環境を整えていくのですが、テキストエディタでの文字が見ずらいかもしれないです。ゲーム画面も載せておきます。ゲーム画面はなんだかキレイです。X68の画面モードの違いからくるのかもしれないです。

 15KHzとか24KHzとか映るのか次回にチェックです。まずはこれらのモードにするにはどうすればいいか?の記憶の呼び戻しから始まります。。。とりあえず映ってよかったです。一息ついたら基板をケースに入れたりとか5V電源化とか取り回ししやすいようにするとかしたいです。

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おまけ

15KHzが映りそうなモニタ

  • センチュリー 8インチ液晶 LCD-8000V
  • cocopar 13.3インチ モニタ

 

アップスキャンコンバータ

 

 

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